5月に入ってからFX・為替相場が非常に荒れています。
トランプ大統領がゴールデンウィーク中の日曜日に、中国に対して関税をかけるとTwitterでツイートした結果、月曜の朝から大きな窓開けが発生したのは記憶に新しいところです。(6月6日現在でもその窓は埋まっておりません)
また、5月31日にメキシコに対して関税をかけると発言すれば、様々な通貨ペアが乱高下しました。
2019年に入り、非常にファンダメンタル要素が強くなった印象を受けます。
最近の出来事と今週のFXイベントについて解説いたします。
目次
アメリカの10年債の金利が久々の低水準
ドルが基軸通貨のため、投資家たちはアメリカ10年債の利回りに注目しています。
しかし、その米国10年債の金利に暗雲がたちこめてきています。
以前までは高い金利を保っていた10年債ですが、6月に入り2.0%を下回るのではないかと危惧されています。
2019年6月4日のFRBパウエル議長の発言においては、直接アメリカ金利の利下げについては言及しませんでしたが、セントルイス連銀総裁は「近い将来アメリカ金利は利下げを敢行する」とも述べています。
これによりドル安が進んで、円高が進んでいる状況です。
2019年6月5日 ADP米国非農業部門雇用者数の悪化
雇用統計の前哨戦と呼ばれる「ADP米国非農業部門雇用者数」で予想よりはるかに下回る数字が出ました。
基本的にはこの指標でそこまで大きく動くことはないのですが、前述の利下げに関する問題があるためそれを加味して動いたと思われます。
実際の数字は下記画像で確認ができます。
これにより一時的にドルの一弱になり、ユーロドルではユーロ高に、ドル円では円高方向に進んでいきました。
15分程度で50pipsの上下がありました。
ドル円
ドル円は下落方向に向かいました。
ユーロドル
ユーロドルは上昇方向に向かいました。
6月6日 ECBドラギ総裁発言
今夜、ECBドラギ総裁の発言があります。
2018年4月よりユーロ安の一途をたどっていますが、
イギリスの問題やドイツ銀行の問題があるのでユーロはさらに下落してしまうのか、それとも、価格を保ち上昇に転じるのか、見ものです。
過去にドラギ発言により300pipsも下がったこともあるので注意が必要です。
発表後、追記予定です。
6月7日 アメリカ雇用統計
以前は雇用統計は大きく動くイベントでしたが、最近は上下35pips程度動いて終了というパターンが多くなっているイメージがあります。
しかし、ドル安が進行しているため、今回の雇用統計は注目したほうがよいでしょう。
発表後、追記予定です。
雇用統計についての記事は下記にまとめています。
まとめ
6月のドル安が続く状況についてまとめてみました。
普段あまり動くことのないADPでも相場が急変動したり、ECBや雇用統計などの重要なイベントが続いていきます。
リーマンショックが発生したのが2008年でしたので、この数年以内に重大なショックが起きる可能性も潜んでいます。
引き続き世界のニュースに注目していきましょう。